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「FinePix REAL 3D W3」で 3D対応コンテンツをDIY
 新しいメディアの黎明期には、対応ハードウェアが登場しても、楽しめるコンテンツが見つからないという宿命がある。でも、ないものは作ってしまえばいい。ということで、ここでは、富士フイルムの3D対応カメラ「FinePix REAL 3D W3」を紹介しよう。

 3D映像が立体的に見えるのは、自然界の光景を眺めるときに、ぼくらの瞳が左右で微妙に異なる角度からの光景を見ているからだ。6~7cm離れた位置にある左右両眼の視差が3Dの正体であり、それを記録することができれば簡単に3D映像が手に入る。

 「FinePix REAL 3D W3」の外見を見ればわかるように、このカメラは約6cmの間隔で離れた位置に、ふたつのズームレンズ(35mmフィルム換算で35~105mmの3倍ズーム)が装備されている。まさに人間の目と同じだ。そして、このズームレンズは、カメラのズーム操作によってシンクロして動き、シャッターボタンのレリーズによる記録時には、双方のレンズがとらえた映像を、異なる1000万画素撮像素子がとらえ、ひとつのファイルに記録されるのだ。早い話が、ひとつのボディに2つのデジカメを内蔵し、単一の操作で2つのデジカメが異なる視差で同時に映像を記録し、ひとつのファイルに格納してくれるということだ。
FINEPIX REAL 3D W3

 撮影ができる3D映像は、3Dのために策定されたマルチピクチャーフォーマットの静止画と、2チャンネルの映像を情報を持った動画だ。もちろん、従来のデジカメのように一般的な2DのJPEG写真やMotion JPEGの動画も撮影できる。

 このカメラのすごいところは、撮影後に、その3D効果を、すぐにカメラ本体で確認できる点だ。いや、撮影前だって大丈夫。そんなのデジカメだから当たり前じゃないかと思うかもしれない。だが、3D映像を見るとき、多くの場合、偏光版方式やアクティブシャッター方式のメガネが必要だった点を思い出してほしい。ところが、このカメラでは、専用のメガネをかけることなく、裸眼のまま背面の液晶ディスプレイで3D映像を楽しめるのだ。
 その秘密は、液晶に特殊なレンチキュラーシートと呼ばれる素材を貼り付けたところにある。これはシートにレンズが敷き詰められた素材といってもいいもので、そのレンズによる屈折の効果で左右の眼に異なる映像を見せることができるようになっている。この原理によって、裸眼で3D効果が得られるわけだ。 3D効果をその場で確認することができるため、必要に応じて、記録する3D映像をその場で調整することもできる。
レンチキュラーシート解説

 また、映像を楽しむバリエーションを強化できる点では、HDMI接続端子を装備しているところもポイントが高い。HDMIケーブルを使ってカメラと3D対応テレビを接続すれば、どのメーカーの3Dテレビでも、撮影後の3D映像を、ステレオ音声と共に楽しめる。せっかく手に入れた3D対応の薄型大画面テレビも、コンテンツがないために十分に楽しめない。そんな悩みも、このカメラとの組み合わせることで、一気に解消する。

 富士フイルムによる3Dプリントサービスも目新しい。「エッ、3Dをプリントって、メガネをかけて見る写真?」と想像するかもしれないが、ちょっと違う。富士フイルムの技術によって、銀塩プリントにシートを貼り付けた通常タイプと、あのレンチキュラーシートにダイレクトに熱昇華型方式でプリントしたクリアタイプの2種類のプリントサービスが提供されている。これらは、富士フイルムのインターネットサイト「フジフイルムモール」で、24時間365日いつでもどこでも写真をアップロードして注文することができる。

 このように、3D元年の申し子といってもいいくらいの画期的デジカメ「FinePix REAL 3D W3」だが、ひとつのボディに2つのカメラが内蔵されていることで、さらにアクティブな使い方もできる。 たとえば、3Dではアドバンスド3Dモードが用意され、片方のレンズを使って2回撮影する2回取りや時間差取りなどができる。花や小物などの静物や自慢のフィギュアなどは、カメラを大きく移動させることで本来ならありえない視差で撮影し、立体感の出にくい被写体でも大きな3D効果を得ることができる。風景なども、視差の影響が出にくいため、この機能はきっと重宝するに違いない。
(文・山田祥平)
fujifilm Fine Pix REAL 3D W3
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